研究実績

書籍

  • 2022年 P. I. チャイコフスキー(翻訳:山本明尚、解説:森垣桂一)『実践的和声学習の手引』東京:音楽之友社、2022年。

論文

  • 2022年 Ямамото А. Музыкальное просвещение Пролеткульта: идеологическая программа и повседневная практика [プロレトクリトの「音楽教化」:イデオロギー的プログラムと日常的実践] // Музыкальная академия. 2022. № 2. С. 202–217. DOI: 10.34690/244.
  • 2021年 グリゴーリイ・リュビーモフ(翻訳、解説:山本明尚)「民族音楽合奏団(オーケストラ)と大衆音楽教化におけるその意義(後)」『なろうど』第82号、28〜36頁、2021年4月。
  • 2020年 グリゴーリイ・リュビーモフ(翻訳、解説:山本明尚)「民族音楽合奏団(オーケストラ)と大衆音楽教化におけるその意義(前)」『なろうど』第81号、30〜38頁、2020年10月。
  • 2020年 山本明尚「プロレタリアートのための音楽——初期ソ連におけるプロレトクリトの音楽創作実践」『音楽文化学論集』第10号、107〜118頁、2020年2月。[査読あり]
  • 2019年 山本明尚「一九二〇年代ソ連の「扇動教化音楽」とチャストゥーシカ」『なろうど』 第78号、10〜20頁、2019年4月。
  • 2018年 山本明尚「初期ソ連のスクリャービン受容――ある作曲家の「神話化」をめぐる力学」『音楽文化学論集』第8号、129〜139頁、2018年1月。[査読あり]
  • 2016年 山本明尚「1910~20年代ロシア・ソ連における「革新的音楽」の創作語法――先行者A. N. スクリャービンの「影響」をめぐって」東京藝術大学修士論文、修士(音楽)
  • 2014年 山本明尚「ニコラーイ・ロースラヴェツの『総合和音』――革新と伝統」東京藝術大学卒業論文、学士(音楽)

書評

口頭発表

  • 2022年 Ямамото, А. “Атональная музыка для масс Н. А. Рославца: на грани традиционализма и новаторства (1917–1925)” Международная научная конференция «Музыковедческий форум-2022»、2022年12月7日
  • 2022年 Ямамото, А. “Пролетарские песни Н. А. Рославца.” Музыка слова и слово в музыке. М. Цветаева, И. Северянин, К. Чуковский, А.К. Толстой (к юбилейным датам писателей). 2022年10月6日
  • 2022年 Yamamoto, A. “Church Music and Musicians in Proletkult: Religion and Mass Enlightenment after the October Revolution.” 21st Quinquennial Congress of the International Musicological Society (IMS2022, Athens) 2022年8月22日
  • 2022年 Ямамото, А. “Церковные музыканты в Пролеткульте. А. Д. Кастальский.” «Неизвестное об известном: Путь в будущее и взгляд в прошлое. XXXVII Международный научный симпозиум молодых исследователей, педагогов, аспирантов, ассинтентов-стажеров, студентов» 2022年5月28日
  • 2022年 Ямамото, А. “Идеологическая программа Музыкального отдела Пролеткульта.” «Научная весна — 2022» 2022年4月28日
  • 2021年 山本明尚「プロレトクリト音楽部門の設立 ── ロシア・ソヴィエト音楽史のミッシング・リンク」日本音楽学会第72回全国大会(信州大学人文学部/オンライン) 2021年11月13日
  • 2021年 一柳富美子、山本明尚、野原泰子、石井優貴「ニューノーマル時代におけるロシア音楽研究の新たなモデル構築を目指して」日本ロシア文学会第71回大会(筑波大学/オンライン)2021年10月31日(「ペトログラード・プロレトクリト附属第一音楽学校の活動:1919〜1925年」)
  • 2021年  Yamamoto, A. “Proletkult’s Musical Position and Its Relationship to Musical Heritage.” ICCEES 2020 Congress (Online). 2021年8月8日
  • 2021年 山本明尚「プロレトクリト音楽部門の活動理念――『古典』としての民謡の意義」ロシア・フォークロアの会 例会発表(慶應義塾大学/オンライン) 2021年4月24日
  • 2020年 一柳富美子、石井優貴、野原泰子、山本明尚「パネルディスカッション:21世紀における多次元的ロシア音楽研究 ――個と社会が交差する場としてのロシア音楽――」日本音楽学会第71回全国大会、2020年11月14日
  • 2019年 一柳富美子、山本明尚、野原泰子、長瀬賢弘、菊間史織「シンポジウム:21世紀のプロコーフィエフ ――ロシア音楽研究の新しい展望――」日本音楽学会東日本支部第55回定例研究会、2019年1月12日
  • 2018年 Ямамото, А. “Агитационно-просветительная музыка в начале 1920-х годов: «Подлинный авангард»? [1920年代初頭の扇動・教化音楽―「真なるアヴァンギャルド」?]”Новая музыка: 50 оттенков авангарда (Moscow Tchaikovsky Concervatory). 2018年10月19日
  • 2018年 Yamamoto, A. “Writings of the ‘Russian Avant-garde’ Composers and Critics.” EARS Graduate Music Forum (The Chinese University of Hong Kong). 2018年5月19日
  • 2017年 山本明尚「プロコーフィエフの初期創作における「古典」と「革新」 ――当時の自己言及を通じて」日本音楽学会第68回全国大会、2017年10月28日
  • 2017年 山本明尚「1910〜20年代ロシア・ソ連における「革新的音楽」の創作語法 ―― 先行者A. N. スクリャービンのN. A. ロースラヴェツへの「影響」を例に」日本音楽学会 東日本支部第44回支部例会、2017年6月10日
  • 2017年 山本明尚「1910~20年代ロシア・ソ連における「革新的音楽」の創作語法――先行者A. N. スクリャービンの「影響」をめぐって――」楽理科卒業論文・修士論文・博士論文発表会(東京藝術大学) 2017年3月29日
  • 2016年 山本明尚「ソ連におけるA. N. スクリャービンの受容の変遷」日本音楽学会第67回全国大会、2016年11月13日
  • 2016年 Ямамото, А. “Влияние А. Н. Скрябина на раннее творчество Н. Я. Мясковского [N. Ya. ミャスコフスキーの初期作品へスクリャービンが与えた影響]” Международная научная конференция «Московская консерватория в прошлом, настоящем и будущем» [国際学会「過去、現在、未来のモスクワ音楽院」]. 2016年9月24日
  • 2015年 野原泰子、山本明尚、斉藤毅、岡田敦子、一柳富美子「シンポジウム:スクリャービン再考 ―― 没後 100 年によせて」日本音楽学会東日本支部第33回定例研究会、2015年10月24日
  • 2015年 山本明尚「ニコラーイ・ロースラヴェツの「総合和音」 ――革新と伝統」楽理科卒業論文・修士論文・博士論文発表会(東京藝術大学) 2015年3月23日

楽曲解説等

2023年

2022年

  • 【エッセイ】「セルゲイ・タネーエフの教育活動」日本音楽学会Twitter、2022年11月25日
  • 【演奏会楽曲解説】「ラフマニノフ、メトネル、スクリャービン ピアノ小品」
    3つの時代を巡る楽器物語 番外編「ラフマニノフが愛したスタインウェイ」(京都コンサートホール アンサンブルホールムラタ、ピアノ:イリーナ・メジューエワ)、2022年11月23日
  • 【解説ブックレット】『ロシア・アヴァンギャルドの時代 未来派と伝統派』(Grand Piano, 8CD, 国内仕様版, 2022年11月18日発売)[1] … Continue reading
  • 【解説ブックレット(共著)】「銀の時代とスクリャービン」「神智学とスクリャービン」「スクリャービンの影響」
    スクリャービン香水セット「ソナタ白ミサ、黒ミサ、昆虫」 2022年10月
  • 【演奏会楽曲解説】ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 作品30;チャイコフスキー 交響曲第4番 ヘ短調 作品36
    京都の秋音楽祭 開会記念コンサート(京都コンサートホール 大ホール) 2022年9月17日
  • 【研究ノート】「初期ソ連における「大衆音楽」派の歴史的脈絡」ローム スカラシップ コンサート 2022 プログラム研究発表 2022年8月
  • 【演奏会楽曲解説】ボロディン《だったん人の踊り》、ストラヴィンスキー《春の祭典》、ラフマニノフ《交響的舞曲》
    フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2022「超絶技巧のロシアン・ピアニズム」 2022年7月31日
  • 【コラム】「ムソルグスキー『ボリス・ゴドゥノフ』——創作史と音楽の魅力」『新国立劇場会報誌 The Atre(ジ・アトレ)』 第8号、2-3頁、2022年7月20日刊行
  • 【楽曲解説】ショスタコーヴィチ《ロシアとキルギスの主題による序曲》作品115
    九州交響楽団 第404定期演奏会(2022年6月9日開催→2023年3月15日延期開催、共著、『月刊 九響』2022年5、6月合併号および楽団ホームページに掲載)
  • 山本明尚「ロシア音楽に罪はあるのか?」『チェマダン』特別号:ウクライナ侵攻とロシアの現在 2022年5月31日
  • 講演:「ロシア・ピアノ音楽の『銀の時代』」(アトリエ・アッシュ第4回アートサロン、2022年3月22日(火)、於ヤマハ銀座コンサートサロン)[2] … Continue reading
  • 楽曲解説:カリンニコフ:劇付随音楽《皇帝ボリス》序曲、グリンカ:歌劇《皇帝にささげし命》序曲
    東京交響楽団第124回新潟定期演奏会(2022年3月20日開催、Symphony 2022年3月号掲載)
  • 山本明尚「チャイコフスキー『幻想序曲《ロメオとジュリエット》』」(特集「シェイクスピア meets クラシック」)
    『音楽の友』2022年4月号(2022年3月18日発売)

2021年

  • 山本明尚「プロレトクリト——ロシア革命直後の音楽文化の一翼」
    ローム スカラシップ コンサート 2021 プログラム研究発表 2021年7月〜8月開催
  • 曲目解説:プロコフィエフ: 曲目解説:プロコフィエフ 《ピアノ協奏曲第3番》ハ長調 作品26、バレエ組曲《ロメオとジュリエット》(抜粋)
    東京交響楽団東京オペラシティシリーズ第121回、新潟定期演奏会第120回(Symphony 2021年6月号掲載)
  • 曲目解説:プロコフィエフ: 10の小品 作品12
    ピティナ・ピアノ曲事典、2021年4月掲載
  • 曲目解説:スクリャービン: 10のマズルカ 作品3
    ピティナ・ピアノ曲事典、2021年4月掲載
  • 曲目解説:ショスタコーヴィチ: 交響曲第6番 作品54
    東京交響楽団第688回定期演奏会(3月27日、サントリーホール、『Symphony』2021年3月号掲載)
  • 曲目解説:ショスタコーヴィチ: 24の前奏曲とフーガ 作品87
    ピティナ・ピアノ曲事典、2021年1月掲載

2020年

2019年

2018年

  • 曲目解説:ベートーヴェン ピアノ三重奏曲 第7番 変ロ長調「大公」、ショスタコーヴィチ ピアノ三重奏曲 第2番 ホ短調
    飯野 糸穂子 室内楽に魅せられて Vol.2 ピアノトリオの夕べ(2018年11月19日、ヤマハホール)
  • 曲目解説:プロコフィエフ 《ピアノ協奏曲第3番》ハ長調 作品26
    東京交響楽団 東京オペラシティシリーズ 第102回(2018年3月25日、一部担当)

2017年

  • 字幕作成:ストラヴィンスキー《マヴラ》
    第33回 (2017) 京都賞記念ワークショップ(思想・芸術部門) ストラヴィンスキーのオペラ《マヴラ》~レクチャーと上演(2017年11月12日)
  • 曲目解説:ヒンデミット 4手のための《ソナタ》、アレンスキー 2台のピアノのための《組曲第1番》ラフマニノフ 2台のピアノのための《組曲第2番》
    東京藝術大学ピアノ・シリーズ2017 音楽の至宝Vol. 5 ピアノ・デュオの楽しみ(2017年11月5日、一部担当)
  • 曲目解説:コダーイ《ガラーンタ舞曲》、組曲《ハーリ・ヤーノシュ》、ストラヴィンスキー バレエ音楽《火の鳥》(1945年版)
    藝大フィルハーモニア管弦楽団(藝大定期第383回)(2017年10月14日)
  • 曲目解説:武満徹《ア・ウェイ・ア・ローンII》、シマノフスキ《ヴァイオリン協奏曲第1番》、チャイコフスキー《交響曲第4番》
    第56回 東京藝大シンフォニーオーケストラ定期演奏会 (藝大定期第382回)(2017年6月29日)
  • コンサートプレトーク:「肖像写真」で楽しむショスタコーヴィチの音楽
    東京藝術大学 弦楽シリーズ2017「ショスタコーヴィチの肖像」 (2017年5月21日)

2016年以前

  • 2016年 曲目解説:ショスタコーヴィチ 交響曲第8番
    音楽大学オーケストラ・フェスティバル2016 東京藝術大学(管弦楽)、高関健(指揮)(2016年11月20日)
  • 2015年 曲目解説:スクリャービン(スクリアビン): アルバムの綴り Op.58、2つのマズルカ風即興曲 Op.7
    ピティナ・ピアノ曲事典、2015年4月掲載
  • 2014年 曲目解説:オルフ《カルミナ・ブラーナ》
    「夏だ!藝祭だ!カルミナだ!」(2014年9月6日、東京藝術大学奏楽堂[藝祭2014 2日目公演])
  • 2014年 曲目解説:幸田延:ヴァイオリン・ソナタ第2番、吉田隆子:ヴァイオリン・ソナタ、一柳慧:ヴァイオリン・ソナタ、貴志康一:ヴァイオリン・ソナタ、入野義朗:ヴァイオリン・ソナタ、伊福部昭:ヴァイオリン・ソナタ
    「提琴×洋琴~日本のヴァイオリン・ソナタ~」(2014年4月7日、笹塚BLUE-T)
  • 2014年 曲目解説:マーラー:交響曲第2番「復活」
    「ナナシオーケストラ第5回演奏会」(2014年2月26日、杉並公会堂 大ホール)
  • 2013年 曲目解説:リスト《エステ荘の噴水》、R. シュトラウス:歌曲集《四つの歌》 Op. 33より第3曲〈賛歌〉、第4曲〈巡礼の朝の歌〉、ラヴェル:《ラ・ヴァルス》
    「小森輝彦・服部容子デュオ・リサイタル Vol.9」(2013年8月25日、東京文化会館小ホール、共著)
  • 2013年 曲目解説:W. A. モーツァルト: 《コシ・ファン・トゥッテ Così fan tutte》より二重唱〈ああご覧、妹よ! Ah, guarda, sorella!〉、《魔笛 Die Zauberflöte》より二重唱〈愛を感じる男の人たちには Bei männern welche liebe fühlen〉、ヴェルディ :《リゴレット Rigoletto》より二重唱〈貴族や王子様じゃないほうがいいわ Signor nè Principe〉、アリア〈いとしい名よ Caro nome〉
    「真夏の夜の演奏会」(2013年8月13日、旭川大雪クリスタルホール音楽堂および2013年8月16日、新宿区角筈区民ホール、共著)
  • 2013年 曲目解説:チャイコフスキー:幻想序曲《ロメオとジュリエット》、ドビュッシー (ビュッセル編曲):《小組曲》、チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調 Op. 64
    「第1回 ムジークフィルハーモニー 定期演奏会〜都内の音楽大学生による〜」(2013年6月20日、杉並公会堂 大ホール)
  • 2013年 曲目解説:リムスキー=コルサコフ:交響組曲《シェヘラザード》Op. 35
    「59th 五芸祭コンサート」(2013年5月25日、東京藝術大学 奏楽堂、共著)

競争的資金・受賞等

  • 東京藝術大学 安宅賞、2013年6月
  • 東京藝術大学 アカンサス賞、2015年3月
  • 東京藝術大学 同声会賞、2015年3月
  • 東京藝術大学 大学院アカンサス賞、2017年3月
  • 山本明尚「20世紀初頭ロシアの「革新的作曲家」の「革新性」再考:先行者の同定と影響の考察」
    日本学術振興会: 特別研究員奨励費、2017年4月〜2020年3月
  • 山本明尚「1910年代モスクワにおける前衛音楽家の創作語法―先行者との「影響」関係を巡る資料面からの考察―」
    公益財団法人日本科学協会: 笹川科学研究助成、2015年4月〜2016年2月
  • 山本明尚「プロレトクリトの音楽理念における古典の問題」花王芸術・科学財団 2020年度 音楽の研究への助成、2020年4月〜2021年3月
  • 公益財団法人 ローム ミュージック ファンデーション 奨学生、2020年9月1日〜現在
  • Финалист конкурса на лучшую научную публикацию 2022 года [2022年の優れた学術的出版に対する表彰] «Музыкальное просвещение Пролеткульта: идеологическая программа и повседневная практика» ロシア国立芸術学研究所、2023年1月

References

References
1 「ロシア・アヴァンギャルド音楽」についての概論と、CDボックスに収められている作曲家・作品=スタンチーンスキイ、ロースラヴェツ、メートネル、ルリエー、モソローフについての解説を執筆しました。自他の最新の研究を踏まえており、読み応えのあるものになっていると自負しております。
2 概要:ロシアのピアノ音楽は、19世紀末から20世紀はじめのいわゆる「銀の時代」に円熟期を迎えました。これには、19世紀全体にかけてのロシア音楽の楽壇そのものの発展、具体的にはロシアにおける本格的な音楽教育機関であるペテルブルク・モスクワ両音楽院の成立、職業としての作曲家・音楽家の確立、さらにはピアノという楽器そのものの発展などといったファクターが複雑に関連しています。本講演ではロシア・ピアノ音楽の「銀の時代」を中心として、そこに至る流れとしての19世紀ロシア音楽の発展、百花繚乱の作品が光る銀の時代、そしてそののちの「ロシア・アヴァンギャルド」へとつながっていく歴史的脈絡について、演奏会で演奏される曲に関するエピソードを交えながらお話しします。